企業に勤務していると、徹底した分業体制が整っているので、配属された部署の仕事を覚えれば給与をもらう事ができます。フリーランスとして独立すると、営業を行って仕事を獲得するところから、納品後の請求や納税に至るまで全ての業務を自分で行うか、一部を外注する必要が生じます。現実的には最初から全てをトラブルなくこなせる人は少ないので、徐々にできる事から学べば問題ありません。
アイデアと資金面をクリアしていても、フリーランスは企業などの組織とは異なります。意思決定が自由なだけに、責任が全て自分に伸し掛かってきます。仕事を自由に選べるが故に、クライアントとの意思疎通も十分に行わなければ継続依頼は受けられなくなるでしょう。技術力だけでなく、営業力や経営判断までを1人で行える総合力を持った人でなければ、フリーランスを続けていくには厳しい現実が待つ事になりかねません。
全くの社会経験がない状態でフリーランスとなると、多くのケースで挫折してしまうのは、人間としての総合力が育っていないからと考えられます。自分を分析して不十分な部分を認識していれば、苦手な部分のみを外注する事も可能ですから、少なくとも経営判断・技術力・営業力が備わっていればフリーランスとして歩み出す事はできるでしょう。何でもできると過信しているフリーランスもまた、自滅の道を歩みやすいので、最低限営業に必要な部分だけは自分が管理できるように総合力を磨いておく事が大切です。このように、フリーランスの仕事をしっかりと理解する事が、成功の鍵となるでしょう。